2024年11月3日に篠井の秋まつり・文化祭が篠井地区市民センターで行われました。文化祭は市民センターの1F講堂を仕切って絵や写真、手芸などが展示されていました。
油絵が2点展示されており、その中で「Tsubame(つばめ)」という題の絵(写真参照)がありました。絵の中に燕が飛んでいるのですが、この絵を通じて何を表現したいのか気になりました。
この絵は篠井のSさんが描かれたもので、丁度ご本人が秋まつり・文化祭の記録係として写真を近くで撮っていたのでこの絵の制作背景を聞いてみました。
Sさんは写真を撮ったり、絵を描いたりするのが趣味になっています。ある日、絵の仲間が県内のワイン専門店を会場に個展を行うというので現地に行き、そこで興味深い話を聞いたのでそれを絵にしたそうです。仲間の話によれば「燕が窓ガラスにぶつかって気絶してしまい、燕をテーブルの上で手でさすって介抱していたら元に戻って、上空を舞っていた仲間の燕と一緒にどこかに飛んで行った」ということです。
燕を助けたいという気持ちが通じで燕が元気になったという心温まるエピソードをこの絵に込めたと言われていました。話を聞いていたら私まで気持ちが温かくなってきました。「この絵は文化祭の後、どうするんですか?」と聞いたら、箱に入れてしまっておくと言っていたので「家に飾りたいので譲って欲しい」とお願いしました。後日電話があり、譲ってもらえることになりました。今は部屋に飾って毎日眺めています。
私は、絵のような芸術作品は制作動機として表現したいことが何かあると思っています。ただ、絵の展示会などに行っても制作背景を細かく説明している作品はあまりなく、「どうしてこの人はこの作品を作ったのだろう」と思うことがしばしばありました。「Tsubame(つばめ)」は背景が分かり納得できたのでお気に入りの絵になりました。