宇都宮市文化財に指定されている原石那田のエドヒガン桜を紹介します。この桜は日光街道沿いの原石那田の公民館から南方に直線距離で300m位行ったところにある墓地の隣に生えています。(1本だけです)樹齢は約500年と言われ、高さが約19mもある巨木で、昭和42年(1967年)に文化財(天然記念物)に指定されました。
3月のお彼岸の頃咲く桜という事でこの名が付いていますが、石那田のこの桜は例年3月下旬から4月上旬にかけて開花します。薄いピンク色のつぼみが開くと、花弁が小さく、ちょっとくすんだ感じの白い花が咲きます。木は大きいですが花は控えめでひっそり咲いています。
この桜はまだ葉が無い初春に花が開くので「葉無し」と「歯無し」をかけて「姥桜(うばさくら)」とか「ウバヒガン」とも呼ばれています。現代の桜の代表的な品種であるソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラを基に作られた交配種で、やはり新芽が出る前に花が木を覆い尽くすように開花します。一方、日光街道沿いに植えられている桜は山桜が多く、こちらは花が咲くと同時に赤茶色の葉っぱが芽吹くため見た目の印象がかなり違います。皆さんはどんな種類の桜がお好きですか?