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厄病退散のお守りの話

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新型コロナの終息が依然として不透明な状況ですが、我が家で飾っているちょっと変わった厄病退散のお守りをご紹介します。それは「蘇民将来(そみんしょうらい)の子孫」と書かれた手ぬぐいで、今から5,6年前に初めてお伊勢参りに行った時に購入したものです。伊勢地方では厄病退散、家内安全のために一年中、玄関先に「蘇民将来の子孫」と書かれた「しめ縄」を飾っておく風習があると聞いていました。


蘇民将来の手ぬぐい


蘇民将来の子孫と書かれたしめ縄

蘇民将来とは神道の神様「スサノオの尊(みこと)」がお嫁さんを探しに竜宮城に旅に出る伝説の中で登場する人物です。ある時、スサノオが一夜の宿に困って土地の長者を頼ったところ、断られてしまい、代わって貧しい農民の蘇民将来が温かくもてなしたという話があります。スサノオは出発時に蘇民にこう言いました。「柳の枝を丸くしたものを玄関先に目印として付けておきなさい。お嫁さんを見つけてまた戻ってくるときは、その目印がない長者一家と親戚は全員滅ぼされることになろう」と。

果たして、柳の枝の目印を付けた蘇民の家は災難から守られ、末永く幸福に暮らしましたが、スサノオを冷たくあしらった長者一家は尊の家来によって滅ぼされてしまいました。伊勢地方の「しめ縄」は蘇民将来の子孫であるということを玄関先に示しておけば、スサノオの尊が守ってくれるという伝説に基づいて行われているのです。

旅行した当時、伊勢地方の商売をやっている家の玄関先には確かに蘇民将来子孫のしめ縄が数多く見られました。また、しめ縄は旅行者には販売してなかったので、手ぬぐいを購入し、今でもお守り代わりにしています。

(補足)
上記のスサノオの伝説は日本の神仏習合によってスサノオがインドから来た神様「牛頭天王(ごずてんのう)」と同一視され、牛頭天王の伝説として伝わっていることもあります。実際、石那田の八坂神社の主祭神はスサノオノミコトですが、仮殿のお神輿が入っている木の箱には「牛頭天王神輿(ごずてんのうみこし)」と書かれています。

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